幻のモダニスト 写真家堀野正雄の世界
2012.3.6(火)—5.6(日)
- 開催期間:2012年3月6日(火)~5月6日(日)
- 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館) ※ただし5/1(火)は開館します
- 料金:一般 700(560)円/学生 600(480)円/中高生・65歳以上 500(400)円
- ※各種カード割引あり
( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、上記カード会員割引(トワイライトカードは除く)/
小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料
日本の近代写真の成立と展開を語る上で欠かすことのできない、新興写真の旗手として知られる堀野正雄(1907-1998)。その強烈なまでの個性に満ちあふれた作風により、写真家としての名前は知られていますが、実際の活動の軌跡と評価、位置づけは不十分なものと言わざるを得ませんでした。しかし近年、若い世代の写真史研究者はもとより、デザイン史やメディア史の研究者が強い関心を寄せており、その成果も見えはじめています。
本展は、「幻の写真家」ともいうべき堀野正雄の仕事の全体像を明らかにすることによって、1930年代を中心とする写真史にあらたなヴィジョンを構築する展覧会です。1920年代の築地小劇場を中心とする舞台写真やポートレイト、舞踊家の写真などにはじまり、写真集『カメラ・眼×鉄・構成』、『犯罪科学』誌を中心とするグラフモンタージュ、『NIPPON』や『主婦の友』、『婦人画報』などに発表した報道写真に至るまで、遺族の所有する初公開のオリジナル・プリント作品約100点を中心に、関係資料など併せて200点以上を展示し、戦前の堀野正雄の活動を一望します。日本写真史に重要な位置を占める堀野の全貌に初めて迫る本展は、偉大なる近代写真家の視線とその時代性を体感すると同時に、新しい世代にも注目されているモダニズムの感覚を十二分に堪能できることでしょう。
右)《朝鮮風俗》 (1) 1938年頃
右)《優秀船に関する研究》 『カメラ・眼×鉄・構成』より 1930年
1)《乞食》 1932年
2)《ポーズ(崔承喜:さいしょうき)》 1931年
3)《女学生の行進》 ガスマスク行進、東京 1936~39年
4)《横山大観》 1933年頃
□協賛:ライオン株式会社/清水建設株式会社/大日本印刷株式会社/株式会社損害保険ジャパン
関連イベント
- シンポジウム「堀野正雄の現代的意義」
- 2012年4月21日(土) 18:00~20:00 終了致しました
会場:東京都写真美術館1階ホール(定員 190名)
出演:谷口英理(国立新美術館情報資料室 アソシエイトフェロー)
戸田昌子(武蔵野美術大学非常勤講師)
有馬学 (福岡市博物館 館長)
金子隆一(東京都写真美術館専門調査員)
第1部 報告
展覧会の概要説明(金子)
報告1 「1930年前後の堀野正雄とその位置―"版画化"への志向を中心に―」(谷口)
コメント(金子)
報告2 「女性美にみえるもの:その理想と現実と」(戸田)
コメント(有馬)
第2部 シンポジウム
出演:有馬学、谷口英理、戸田昌子、金子隆一(司会)
対象:展覧会チケットをお持ちの方は、どなたでもご参加いただけます。
受付:当日10:00より当館1階受付にて整理券を配布します。整理番号順入場、自由席 - 担当学芸員によるフロアレクチャー
- 2012年3月9日(金) 16:00~ 終了致しました
2012年3月23日(金) 16:00~ 終了致しました
2012年4月13日(金) 16:00~ 終了致しました
2012年4月27日(金) 16:00~ 終了致しました
※本展覧会の半券(当日有効)をお持ちの上、会場入り口にお集まりください。
展覧会図録
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幻のモダニスト 写真家堀野正雄の世界
全出品作品と関係者のテキストを掲載した展覧会カタログです。B5判 変形 354ページ 発行:国書刊行会